サブ課題D-2:火山ハザード情報を効果的に活用する手法に関する研究

概要・実施計画

概要

ユニバーサルデザインを考慮した可視化手法、伝わるハザードマップ等の火山リスク情報の表現方法、活動火山対策にとって有効なハザード予測情報の表現などに基づく、科学的知見が正確に反映されたハザード情報の効果的な表現方法を確立する。

噴火現象と居住地域のリスクの理解を促進し、避難を迅速化させる啓発手法(防災教育、アウトリーチ手法)の構築、避難に有効なハザード情報の内容・表現・精度・提供形態の抽出、質問紙調査やワークショップによる有効性の検証などに基づく、ハザード情報の効果的な発信手法を確立する。

住民、登山者、来訪者、民間企業等の各ステークホルダーのニーズを抽出、ハザード情報の標準的仕様(情報内容、表現方法、精度水準、提供形態等)の構築などに基づく、各ステークホルダーのニーズを踏まえて、ユーザーが直感的に理解・利用可能な、ハザード情報の標準的仕様を構築する。

実施計画

初期

住民、登山者、来訪者、民間企業など各ステークホルダーを対象とした質問紙調査やインタビューを実施し、避難行動や事業継続計画(BCP)の意思決定に必要とされるハザード情報のニーズ(内容・表現・精度・提供形態)を整理する。既存のハザードマップやリスク情報を収集・分析し、ユニバーサルデザイン、科学的妥当性、誤解の生じやすさ等の観点から課題を抽出する。さらに、防災教育・アウトリーチ手法の基礎設計およびプロトタイプ開発を行い、ワークショップやユーザビリティテストを通じて、直感的に理解可能なハザード情報の可視化手法や提供形態の検討を進める。

中期

各ステークホルダー別に整理したハザード情報のプロトタイプ仕様を策定し、複数の火山地域において防災教育・アウトリーチ手法の実践的検証を行う。サブ課題D-1で進められるハザード影響範囲と曝露情報のデータ統合と連携し、それらをリスク情報として提示する際のインターフェースや表現手法の検証を進める。また、民間企業との連携によるBCP策定支援の実証評価を行い、ハザード情報の有効性を確認する。さらに、計算結果の不確実性やリスク切迫度を適切に伝える表現方法を開発し、研究成果を統合してハザード情報の標準的仕様(情報内容、表現方法、精度水準、提供形態等)を構築する。

後期

サブ課題D-1が実施する全国活火山のハザードマップ・リスクマップ作成において、本課題で確立したハザード情報の標準仕様が適切に適用されるよう調整を行う。あわせて、防災教育・アウトリーチ手法をモデル地域で本格展開し、住民や来訪者のリスク理解向上の効果を検証する。さらに、UI/UXの最終調整や企業への働きかけを通じて、標準化されたハザード情報を活用したBCP策定の普及を図る。最終的に、火山ハザード情報の標準仕様および効果的な防災教育・アウトリーチ手法をガイドラインとして公開し、各アウトカム指標の達成状況を評価する。